軟骨伝導のヘッドホンと補聴器について

こんにちは、成城補聴器フィッティングルームです。

今月初め頃(2022年10月6日)、東京都町田市に本社を構えるオーディオ関連機器メーカー「株式会社オーディオテクニカ」社が一つの製品を発表されました。

ワイヤレス軟骨伝導ヘッドホン『ATH-CC500BT』

株式会社オーディオテクニカは、“ながら聴き”の常識を変える、世界初のワイヤレス軟骨伝導ヘッドホン『ATH-CC500BT』を10月14日(金)に発売いたします。

2022年10月06日 株式会社オーディオテクニカ ニュースリリース「世界初のワイヤレス軟骨伝導ヘッドホン」 より

これを拝見し、私は感慨深い想いを抱きました。と申すのも、リオネット補聴器を擁するリオン株式会社はこの機構を用いた補聴器を5年前に発売しており、難聴へのアプローチとして好評を得ているからです。

軟骨伝導補聴器 HB-J1CC 軟骨から音を伝える、新しいカタチの補聴器。

リオンは、奈良県立医科大学 理事長・学長 細井裕司先生をはじめとした同大学の諸先生との共同研究により、主に外耳道閉鎖症、多量の耳漏などにより通常の補聴器が使えない難聴者を対象とした、世界初の軟骨伝導補聴器を開発し、2017年11月13日から販売を開始します。

2017年10月26日 リオン株式会社 ニュースリリース「世界初の軟骨伝導補聴器を発売」より

リオン社のニュースリリースに有ります様に、元々は奈良県立医科大学の細井裕司先生(1999年から2014年3月末まで耳鼻咽喉・頭頸部外科学講座 教授;現在は理事長・学長)が発見された「軟骨伝導」を活用する聴覚デバイスとして、軟骨伝導補聴器が誕生しました。

その後、5年の時を経て一般的なオーディオ用途のヘッドホンとして今回、ワイヤレス軟骨伝導ヘッドホンが誕生したものです。これを見ても、補聴器は最先端の技術が用いられて製品開発されていることが解ります。

日本の医療機関が世界初で発見し、日本の補聴器メーカー、日本のオーディオメーカーがそれぞれ世界初の補聴器、ヘッドホンとして市場に供給する。日本の技術力はとても高いと実感できる流れだと思いませんか?

軟骨伝導に関する技術的な内容は下記サイトなどでご覧ください。

軟骨伝導補聴器は病院での診療を経て適用が判断される医療機器です。一般的な補聴器の様に補聴器販売店舗で販売されるものではありません。

軟骨伝導補聴器 取扱医療機関検索|リオネット補聴器

東京都近隣で使ってみたい、試してみたいというご希望の方はご案内申し上げます。成城補聴器フィッティングルームでも、病院からの依頼で軟骨伝導補聴器を試聴・提供することが可能です。下記リンク先よりご相談くださいませ。